今日の1曲

古い曲に偏りますが1曲チョイスして綴ります。

今日の1曲 (263)もしもピアノが弾けたなら/西田敏行(1981)

5月連休も終わって、もう中盤に入ってしまった「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:阿久悠/作曲:坂田晃一

発売:1981(昭和56)年4月1日 (当時33歳)

売上:51.7万枚(オリコン最高4位) ※1981年度年間25位

1981(昭和56)年4月に発売された西田敏行さん6枚目のシングル曲です。

 

●代表的ヒット作

俳優として絶対的地位を築いた西田敏行さんの、歌手としての代表的作品です。

歌手としてのデビュー曲は、俳優としてまだそれほど有名ではなかった1977(昭和52)年5月の「木綿の愛情」という曲でした。当時はスタートしたばかりの刑事ドラマ「特捜最前線」に出始めた頃で、このドラマにレギュラーしている途中で、急速に売れっ子になって最終的に降板する事になりますが、歌手デビューした頃はまだそれほどでもありませんでした。

俳優として名を上げながらも、歌手としてレコードをコンスタントにリリースし、自身の出演するドラマ主題歌を歌う形で曲のリリースを続けていきました。

 

●ドラマ挿入歌

という訳でこの曲も自身が主演し大ヒットしたドラマ「池中玄太80㌔」の第2シリーズの「挿入歌」としてきようされました。

主題歌は、このジャケ写にもある「いい夢みろよ」の方でしたが、この第2シリーズを見た事がなかったので、この曲の事を知りませんでした。ちなみに第1シリーズはこの前年の1980(昭和55)年に放送され、この第2シリーズの後はいくつかスペシャル版が放送され、第3シリーズは平成になってからの1989(平成元)年に放送され、池中玄太は彼の当たり役になりました。

 

●元はB面だった曲

オリコン最高4位を記録し51.7万枚を売り上げた大ヒット曲となりましたが、当初はB面で発売され、逆に「いい夢みろよ」の方がA面だったといいます。その事を今この記事を書くまで全く知りませんでした。

 

●作家陣

作詞は阿久悠さんで、このレコードがリリースされたのは1981年4月1日、彼が多数手がけて倭国中に大ブームを巻き起こしたピンクレディーが解散した翌日の事でした。阿久さんはこの年、倭国作詞大賞を受賞していますが、この曲もその一つに含まれていた事でしょう。

その阿久さんの詞ありきで作られたという曲は坂田晃一さんが手掛けています。

 

●歌番組の印象

ザ・ベストテンザ・トップテンなどの歌番組でよく見ていました。

最後の♪あーあー 残さ~れるぅ~ の寂しすぎる部分がやはり印象的でしたね。

当時小学5年生でしたが、学校でなんかやらかして「残される」、その時は落胆したものでしたが、♪あーあー(学校に)残される てな感じで歌ったりしたものでした。

ピアノで始まる印象的なメロディーで、これが流れるだけで何の曲かすぐにわかってしまいます。

当時の西田さんってユニークさに溢れた性格俳優という感じで、2枚目のモテモテを演じるというより、3枚目キャラの方が強かったのですが、そんな男の悲哀をちょっとばかり感じる ♪ピアノがない とか ♪君に聴かせる腕もない とかコンプレックス的なものを表現するのがうまいなと感じました。歌いながらにして俳優として演じているような、言葉にするとそんな感じの事を、この歌を見て感じていました。いつも陽気な人ほど、ふと寂しい瞬間にものすごくギッャプを感じるものですが、彼はこれ表現するのがすごく上手な方である事を改めて感じました。

 

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今日の1曲 (262)浮気なパレット・キャット/ハウンドドッグ(1982)

5月連休も終わり、労働という名の現実生活に引き戻された「今日の1曲」。

 

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作詞:相沢行夫/作曲:木原敏雄

発売:1982(昭和57)年1月15日 (大友康平:当時26歳)

売上:13.6万枚(オリコン最高19位)

1982(昭和57)年1月に発売されたハウンドドッグ5枚目のシングル曲です。

 

●ハウンドドッグを世に知らしめた曲

ハウンドドッグは1980(昭和55)年3月に「嵐の金曜日」という曲でデビューしましたが、当時ロックのファンには彼らの出現は「衝撃」とされてながら、世の中的には全く知られておらず、オリコン100位以内にも入りませんでした。

以後、4thシングル「スクール・デイズ」まで、一度もオリコン100位圏内に入る事がありませんでした。

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そして1982年の年が明けて、通算5枚目のこのシングル曲でした。

カネボウ春のキャンペーンソングに抜擢され、これがヒットに繋がりました。

5枚目にして、初のオリコン100位以内に入ったどころか、最高19位で13.6万枚もの売上を記録しました。

サビの部分は、CMで世の中に大きなインパクトを与え、ザ・ベストテンのもうすぐ10位以内に入るであろう期待曲「スポットライト」にも登場しました。(残念ながら10位以内には入りませんでしたが…)

それでも、この時に「ハウンドドッグ」の名前を聞いた一般大衆は多かったのではないでしょうか?自分はこの時に彼らの存在を知りました。

しかし不思議な事に、この後またシングル4作連続で、オリコン100位以内に入る事なく、翌1983(昭和58)年に成功させた倭国武道館公演も「ヒット曲がひとつもない状態で武道館を完売させた」と語り継がれています。いやいや、この曲がヒットしたやん、と思ったのは自分だけでしょうか?

シングルセールス的には、1985(昭和60)年「ff(フォルティシモ)」がヒットし、ようやくブレイクするまでは、この曲の一発屋とすら個人的には思っていました。

 

●作家陣

作詞:相沢行夫さん、作曲:木原敏雄さんですが、実質は前作「スクール・デイズ」と同じメンバーで、この2人で「NOBODY」というバンドで活躍しながら、80年代には多数の楽曲を提供し、ヒット曲を多数、世に送り込みました。

それまでも、NOBODYという名義ではなかったものの、それぞれが矢沢永吉さんのソロ初期曲を中心に詩を提供しており、永ちゃんのデビュー曲「アイ・ラブ・ユー,OK」は相沢さんの作詞です。

彼らは当時「矢沢ファミリー」と呼ばれるミュージシャンとしてバックで務めており、表舞台にも立ちたいとの思いがあり、永ちゃんアメリカ進出時にファミリーが解散の形となり、楽曲提供をしながらバンドとしても活動をしていました。

 

↓この曲も、作曲がNOBODYの手によるものです。

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●アルバム収録

この曲はアルバムにバージョン違いのものがあり、4thアルバム「Roll Over」の4曲目に収録されています。

シングルバージョンの方が全体的に抑揚が強く、また最後のキメの部分♪パレーッキャー~、とシングルでは伸ばしていますが、アルバムでは♪パレーットキャー~ットゥと語尾をはっきりさせたものとなっています。

 

「バレット・キャット」のパレットは、化粧品のパレットのことなのでしょうか?子供の頃に聞いた言葉で、意味も分からずに単純に脳内で受け入れていましたが、よく考えると「どういう意味だろう?」みたいな言葉って、多いものですね。

 

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今日の1曲 (261)SEXY BOY~そよ風に寄り添って~/モーニング娘。(2006)

GW突入し心ウキウキと思ったら、もう半分が過ぎていく5月初日「今日の1曲」。

 

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作詞/作曲:つんく♂

発売:2006(平成18)年3月15日 (当時平均:16.9歳)

売上:4.8万枚(オリコン最高4位)

2006(平成18)年に発売されたモーニング娘。29枚目のシングル曲です

 

●2006年初シングル

2006(平成18)年の第一弾シングルで、当時は4期(吉澤ひとみさん)と7期(久住小春さん)が1人ずつ、5期と6期が4人ずつの10人体制でした。

メンバー変動の激しいグループですが、この曲では変動はありませんでした。

グループとしては時期的に前年にリーダーが立て続けに代わるなど不安定な時期を迎え、立て直しを図るような状況でもありました。

 

●売上

オリコン最高4位、売上は4.8万枚でした。

1999~2000年にかけて一時代を築いたモーニング娘。が、その後初めて5万枚を割り込み、数年前から売上的にはピークを過ぎ、徐々に下がっていってる最中にありました。これは前述のリーダーの交代劇等によるグループの安定感がなくなってきた事や、過去の大ヒットから時代が変わっていく状況など色々な要素があったのかなと感じます。

 

●たたみかける前奏

♪SEXY BOY~ のちょっとだみ声のコーラスから、途端に堰を切ったようにドラムの激しいビートが始まり、ノリの良い曲である事がすぐに分かります。

その直後に、メンバーが前フリ的に歌う、♪ちまたでウワサの SEXY上上のフレーズが被さってきますが、もうこのフレーズが刷込みのごとく何度も現れるのがこの曲の大きな特徴です。

このフレーズが当初、セクシーフワフワと言ってるのかと思っていました。後で「上上(うえうえ)」と知りましたが、そこで独特の振りをしているのが分かります。巷で噂のセクシーなイケメンがいると、テンション上がるよね的な意味で、これを「上上」と言われているようで。

この前奏だけで「つかみはOK」という感じの曲ですらある事を感じますが、サビに入ると♪セクシー上上 のフレーズは何度も挟み込まれてきます。

 

●ズルい男の曲

ここで出てくる男は、巷で噂のセクシーBOYだけど、素でズルい事がいっぱいできてしまう「なお悪」な男なようてす。

それでもサビに入ると、妙に爽やかなフレーズになっていくのが不思議ですが、♪優しさを連れてきた SEXY BOYと落ちるところまで落ちていきたい、そんな期待をイッパイしてる、という訳ですね。チャラい男でも惚れてしまったら負けというところでしょうか。

 

●MV

当時TVでの歌唱しか見た事がなかったので、MVを見返してみましたが、すごくチープな印象で、いわゆるDance Shotを基本にしながら、時折メンバーごとの接写を挟み込むようなもので、お金かかってなさそう、がまず最初に感じた事でした。

メインは田中れいなさんとミキティこと藤本美貴さんかな、という感じですが、サビの♪水しぶき あげながら~ の独特の歌唱にすごくミキティっぽさが感じられて、♪あぁげっなっがらぁーって感じの歌い方で抑揚をつけてて、元々はソロ歌手としてデビューしていたのをモーニング娘。に加入するという異色のパターンでしたが、花のある存在感と定評ある歌唱で当時のグループを牽引していた事を感じます。

今日の1曲 (260)恋のミッドナイトDJ/山下久美子(1981)

4月最後の労働週もあと3日、な「今日の1曲」。

 

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作詞:KURO/作曲:西岡恭蔵

発売:1981(昭和56)年2月1日 (当時22歳)

売上:2.8万枚(オリコン最高67位)

1981(昭和56)年2月に発売された山下久美子さん3枚目のシングル曲です。

 

●総立ちの久美子 発祥の曲

本作は山下久美子さん3枚目のシングル曲ですがデビュー曲が「バスルームより愛をこめて」で、♪男なんてしゃぼん玉 は後に吉本新喜劇のギャグにもなった隠れたバラードの名曲で、2ndは「ワンダフルCHA CHA」とちょっとPOPにはなったものの、後のライブ女王的なものとは対極といってよいぐらい、あっさりした感じの楽曲でした。

この曲で初めて、後のイメージとなるロックの片りんが感じられるナンバーとしてリリースされ、このリリース直前のライブでアンコールの際にこの曲を披露し、その時に観客が皆立ち上がった為「総立ちの久美子」と呼ばれるようになったという事で、その発祥の曲といわれています。

 

●初のオリコン100位入り

また本作は3rdシングルにして、初めてオリコンTOP100にランクインし、最高67位で2.8万枚の売上という記録が残っています。

翌年には「赤道小町ドキッ!」がヒットしますが、そんなPOPでロックなナンバーの萌芽的な曲であり、時期であったように思います。

 

●リハーサルのようなスタート

前奏代わりに、♪ミッドナイトDJ! と歌い出しを合わせるような演出がなされています。最初はピッタリ合ってて「繰り返して」と指示が入り、もう一度やってみると合わずに皆が大爆笑するという、そんなシーンも全部その部分に詰め込んで、もう一度ワンーツーとやってるうちに、音と共に唐突に♪ミッドナイトDJ! と始まります。

 

●低音が見え隠れ

山下久美子さんといえば、独特のハイトーンボイスが印象的な歌手ですが、この曲の頃はまだ高音全開ではなく、低い声で歌いつつ高い声も出てくる、そんな感じの歌唱で、♪夜毎 グッバイブレイーション

の部分は、最初は低くて尻上がりに音が上がっていく感じで、低音の久美子を感じられるのは初期だけのレアな感覚でもあります。

何度も繰り返す♪ミッナイDJ は、後の高音ボイスを思わせるものですが、まだまだボーカルが発展途上にある中のロックナンバーとの融合が、本作では面白い化学変化を生み出しているように思えます。

 

●作家陣

作詞はKUROさん、作曲は西岡恭蔵さんと、このご両名は夫婦でした。

「でした」というのは、いずれも既に故人であり、KUROさんが若くして癌で亡くなって間もなく、西岡さんが首つり自殺したとされ、若くにお亡くなりになっています。

西岡さんといえば「プカプカ」という曲のヒットや、矢沢永吉さんの楽曲を多数作詞していた事でも知られるミュージシャンでした。

 

以上「総立ちの久美子」発祥の曲でした!

 

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今日の1曲 (259)狙いうち/山本リンダ(1973)

4月ももう下旬へと差し掛かり、桜も散り気がつけばあとGWまで1週間、な「今日の1曲」。

 

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作詞:阿久悠/作曲:都倉俊一

発売:1973(昭和48)年2月25日 (当時21歳)

売上:17.6万枚(オリコン最高14位)

1973(昭和48)年2月に発売された山本リンダさん23枚目のシングル曲です。

 

●作家陣

山本リンダさんの一連の奇抜で、時代のシーンに鮮烈な印象を投げかけた楽曲群の第4弾シングルといったところで、作詞:阿久悠さん、作曲:都倉俊一さんの黄金コンビの手によるものです。

このコンビでは'70年代後半になるとピンクレディーの楽曲で再び世の注目を浴びる事となります。

 

●ウララ ウララ

のフレーズがあまりに有名すぎて、山本リンダさんの代名詞的なフレーズといっても過言ではないくらいですが、オリコン最高14位、17.6万枚と当時のレコードセールス的にはそれほどでもありませんでした。

レコードを買わない層にも人気だったと思いますが、この曲で1973年の紅白歌合戦に2年連続3度目の出場を果たしています。

元は「ラララ ラララ」というものだったそうですが、インパクトが弱いとして作詞の阿久氏が「ウララ ウララ」にしたとか、作曲の都倉氏が「ウタダ ウダダ」としていたものが、阿久氏により「ウララ ウララ」になっていたとか、とにかく当初から「ウララ ウララ」ではなかったようです。

リンダさんの歌唱では「ウダダ ウダダ」にも聴こえますが…

 

高校野球の定番

この曲が発売されたのが、もう51年も前の事で既に半世紀を越えていますが、令和の現代においても、高校野球の応援マーチとしてブラスバンドが演奏しています。

バッターボックスに立って、まさに「狙いうち」の場面にピッタリな選曲ですが、♪タタタータタタータタタタタ って感じで演奏され、そのシンプルさが長く採用される理由でもあるのかなと感じます。

 

ちびまる子ちゃん

山本リンダさんの人気再燃としてひと役買った部分があるのが、アニメ「ちびまる子ちゃん」で、彼女の存在がストーリーに拾われた事や、CM前のアイキャッチで「ウダダ~ウダダ~…」などとマルちゃんが発した事だと思います。

当時の彼女を知らない世代までが、そのフレーズを口にするようになり、発売当時は「どうにもとまらない」から始まる一連の路線でのリンダ楽曲のひとつ、という感じだったかもしれませんが、そのフレーズが令和でもひとり歩きするぐらい、後世に継がれるようになったものといえます。

 

●チープな「ヘイ!」

出だしの音で、♪タララララ (ヘイ!)が2回繰り返されますが、この「ヘイ!」が妙に印象的で、なんでだろう?と思っていました。

大抵ヘイ!という時は、「ヘ」とか「へェ」とか、割と「へ」の部分にアクセントが入り、「イ」の部分は、その延長上で出されていると感じます。

しかしここでは「イ」の音をはっきりと発音する事で「ヘ!」という「イ」の存在感のあるものとなっていて、その部分にインパクトを感じたのかな、と思います。

当時はまだロック、ポップスが主流の時代でもなかっただろうし、こんなチープで素直な「ヘイ」となっていても何ら不思議ではないのですが、意外とあえてピシッとさせる為に、意図的にこんな発音にしたのかもしれない、とも感じます。

 

色々とシンプルであり、

♪パっと狙いうち~

と歌った後の後で♪タラッタ ラッタッタ (ヘイ!) の流れも、シンプルで耳馴染みがよく、時代を変えつつあったポップス的なサウンドが広く世に知れ渡るのに一役買ったのではと思います。

 

●印象的フレーズ

そりゃもう最初の♪ウララ ウララ な訳ですが、これは冠というか装飾的なものかなと感じる程度で、インパクトのあるフレーズで子供受け良さそうだな、という感じでした。

大人になって聴くと、これに続く♪ウラウラでとか♪ウラウラよとか、そっちの方が気になるようになりました。この訳の分からなさ具合に(笑)

言葉の意味などを超越した語呂感というか、そういうものも必要なんだなと感じた部分でもありました。

女性として美貌を磨き上げ、男という名の標的を「狙いうち」して獲物を外さない、男たちもこの私を得るために戦しても構わない、そんな「狩り」「戦」的な昔の人間が持っていたものを引き合いに出して「命がけ」感が出てるのが、昭和である事を強く感じます。

後のバブル期のようなお手軽な恋愛とは真逆をいくような世界観ですね。

 

言葉的には「かしづく」という言葉を、この時初めて聞きましたが、「ひざまづく」とかそういう意味なのですね。

♪かしづく男を見ていたい とあり、昭和40年代まだまだ男性主体の社会で、このようなフレーズが出てくるのってかなり斬新だと思います。後の女性の社会進出とか女性優位的なものを感じさせる、当時としては革新的ものだったでしょうね。

 

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今日の1曲 (258)限りあるMoment/アンジュルム(2020)

4月も半ばなのに、雹と雷鳴におののいた「今日の1曲」。

 

今日はこの曲!

 

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作詞:井筒日美/作曲:オオヤギヒロオ

発売:2020(令和2)年8月26日 (当時平均18.3歳)

売上:3.6万枚(オリコン最高4位)

2020(令和2)年8月に発売されたアンジュルム28枚目(旧・スマイレージメジャーシングル通算数)のシングル曲で、「ミラー・ミラー」と両A面シングルとなっています。

 

●Wow wow oh…

最初聴いた時は、とにかく何度も「wow wow…」言ってる曲、という印象で、両A面の「ミラー・ミラー」と比べると煮え切らない感じの単調で地味な作風で、あまり記憶に残っていなかったのですが、聴けば聴くほど、だんだん染み入ってくる感覚になり、まさに「スルメ曲」と感じました。

ライブで見れば見るほど、その曲の世界観が分かり易く感じられるようになり、今ではいいなと思える曲のひとつになっています。

 

●最少8人体制の作品

この当時のアンジュルムは、前年2019(令和元)年に初代スマイレージ結成当初からのリーダーだった和田彩花さんが卒業して以降、3ヶ月ごとにメンバーが立て続けに卒業するような状況で、9月に勝田里奈さん、12月に中西香菜さん、そしてこの年の3月にはコロナ禍に突入した中、室田瑞希さんが無観客ライブで卒業と怒涛の卒業ラッシュで、これが一段落したなかでの発売でした。

前曲「私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY」からは、コロナ禍突入もあり、実に9ヶ月ぶりのシングルリリースとなりました。

メンバー的には中西さん、室田さんが卒業で抜け、更には太田遥香さんも諸事情で離脱しており、11人から3人減ったままの最少8人体制でのシングルとなり、またかねてより卒業表明をしながら延期に延期を重ねていた船木結さんもこの年12月には卒業する事となり、彼女にとってはラストシングルとなりました。

 

●壮大な歌

最初の部分は、人間の悪い部分や汚い部分などを並べ立て、「悪口言う奴は言うさ」って感じですが、サビ前から

♪思うように生きて それが ひとつでもいいよ なにか誰かの 役に立てるのなら~

と盛り上がってきて、サビに入ります。

♪限りあるMoment

というのは、人生において時間は有限だ、ということでしょう。

♪ありったけ冒険

とか

♪前を向き鍛錬

と、ポジティブな言葉を並べ立てて韻を踏んでいるのがまた良いですね。最初のネガな部分との対比もなされています。

人には汚い部分があるけれど、そんな事には目もくれず、自分は自分で前を向いて一生懸命やっていく、そうすれば「君」の事を気づいてくれる人がいるよ、というメッセージが綴られています。

 

それにしても、後半になるにつれて、よりアンジュルムというグループそのものを歌ってるな、と感じられる部分が多くなり、この事が自分にとって「スルメ曲」と思わせる要因になりました。「聴けば聴くほどアンジュルム」なんです。

 

♪出逢えば別れる宿世(サダメ)だとしても

は、以前のシングル「出過ぎた杭は打たれない」で歌われた♪別れと出会いを繰り返しても… を思わせるフレーズで、このグループがこの時期特に、出会っては別れ…を繰り返していたので、このフレーズを聴くとすぐそれを連想してしまいます。

♪めぐり会う接点 大切に育てたい

は、新メンバーが入ってきたら大切に育てていきたい、という事?と思わされます。

♪仲間から受け継いで

というのは、人が代わってもグループとしてのカラーが変わらない、そこにはかつての仲間から受け継いだものがあり、新しい時代に生きながら、守るべきものは守って進んでいくという意思を感じました。

アンジュルムというグループが、次々とメンバーが代わっていく、いわば「大河ドラマ」的な歴史を重ねながら発展を続けていく、そんな壮大感を如実に表した曲である事を感じますし、この曲がライブで歌われている時に、アンジュルムの過去から現在への変遷が勝手にフラッシュバックしてジーンと来てしまうのですが、そういう事を意図的に考えながら聴いてみるのもまた面白いと思います。

先入観なしに聴くのも楽しみ方だし、いろんな事をわざと考えながら聴くのも楽しみ方だと思っていて、そこは人それぞれ、いろんな自分の好きな形で聴いて、何かを感じ取れれば良いのかな、と感じます。

また、間奏のダンスも、その音や演出と相まって壮大感がすごく感じられます。

 

●それだけ

ラストの、少し無音になる数秒の後にれたらんこと伊勢鈴蘭さんが「それだけ…」と独唱する部分が、この曲の最大の山場ですが、倭国武道館などの「大箱」で、観客も音楽も全く無音になる中、絶妙のタイミングで歌い出すのを見て、すごい事をやっているな、と感じます。これ、ちょっとでもズレたら様にならなくなるし、やはり歌唱力や表現力に一定の評価があるメンバーでないと任されない部分だと思います。

 

 

この曲の頃のアンジュルムには、本日デビューした「ME:I」(ミーアイ)のリーダー、笠原桃奈さんが在籍していました。(この翌年に卒業して異世界へ打って出ますが…)

そしてその「ME:I」は本日のオリコンデイリーチャートで、デビュー当日1位を獲得しました。という事で「桃奈おめでとう」も書きたかった訳です(笑)

 

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今日の1曲 (257)タイニー・メモリー~小さな思い出~/柏原芳恵(1983)

4月、桜真っ盛りの「今日の1曲」。

 

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作詞/作曲:松山千春

発売:1983(昭和58)年9月21日 (当時17歳)

売上:15.2万枚(オリコン最高6位)

1983(昭和58)年9月に発売された柏原芳恵さん15枚目のシングル曲です。

 

●副題

タイニー・メモリー"~小さな思い出~"と副題がついていますが、この記事を書くまで、その存在を知りませんでした。単純に曲名の和訳なんですが…。

 

●作家陣

松山千春さんの作詞・作曲です。この時期に出た同名のアルバム「TINY MEMORY」が、全曲千春さんの作詞・作曲の楽曲で構成されたもので、その中の1曲となります。

芳恵さんの曲は、ブレイクした7thシングル「ハロー・グッバイ」(1981.10.15発売。最高6位。38.2万枚)はこの4年前に他の歌手が歌っていた曲のカバーで、10thシングル「あの場所から」(1982.7.21発売。最高9位。18.7万枚)も同様のカバー作でした。いずれも他の歌手がシングルとしてリリースしたものでしたが、芳恵さんがシングルリリースしたことによって、世に広く知れ渡ったともいえます。

また、先の「あの場所から」までの、デビュー後10枚のシングルでは「柏原よしえ」名義で、それまでは先述のカバー曲を含め、プロの作詞家・作曲家の手による作品がリリースされてきましたが、その後柏原芳恵名義になってからは、11th「花梨(かりん)(1982.10.1発売。最高10位。18.0万枚)は谷村新司さんの作詞作曲で、次の彼女の代名詞的ヒット曲「春なのに」(1983.1.11発売。最高6位。33.4万枚)は中島みゆきさんの作詞作曲だったり…多彩なシンガーソングライターの楽曲が立て続けにリリースされていきました。

特にバラードの名曲を立て続けにリリースされ、芳恵さんの楽曲の世界観が広がったと思いますし、何を歌っても彼女の独特の柔らかな歌唱が独自の世界をつくり上げていってる感じがします。

 

●愛しすぎたゆえの心変わり

♪涙で戻れるのなら このまま泣いていたい

と、最初から悲しい恋の曲と思われる詞で始まりました

芳恵さんのバラードは前述「花梨」では♪実らぬ恋 のフレーズがあり、「春なのに」は♪お別れですか のフレーズがあり、悲しい恋の歌を感じさせますが、この曲も「あなた」を♪愛して愛しすぎてたみたい で、♪許して 心まで少しずつ 変わってゆく私をどうか と、それまで「あなた」以外の何も見えていなかった自分の心が少しずつ変わっていく事に気づいた、そんな心を描いています。そして♪さよなら 私だけのあなたにするために と綴り、彼の家を出ていこうとする…

そんな悲しい恋心を、淡々と歌い綴っていて、当初あまり歌詞を考えずに聞いていた頃は単純に「雰囲気のあるバラード」ぐらいにしか思っていませんでしたが、ちゃんと歌詞も含め聴いてみると、違った感じ方ができて、こんな感情を逆に淡々と柔らかく歌うのか!と感じました。それこそ「顔で笑って」という感じなのでしょうか。女の情念的なものを微塵も感じさせない、爽やかすぎる歌唱が彼女独特の世界観かなと改めて感じました。

 

 

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